奈良井宿アイスキャンドル祭り

2013年2月10日

奈良井アイスキャンドル祭り

奈良井宿アイスキャンドル祭り

奈良井宿~景観を生かした地域づくり

二百地蔵のキャンドル
2月3日、節分の日。奈良井宿の冬のイベント「アイスキャンドル祭り」が開催されました。
旧中山道の宿場町である奈良井宿は、南端の鎮神社(しずめじんじゃ)から奈良井川沿いに下ること1キロあまりの日本一長い宿場町です。歴史的な古民家が続く町並みは、江戸時代にタイムスリップしてしまったかのように時の流れを忘れさせてくれます。
地域住民の方の奈良井宿場町にかける思いは強く、その町並み保存運動は高く評価され、「文科省選定重要伝統的建造物群保存地区」に選定されています。
そんな地元の方の並ならぬ熱意のもと、より良い地域づくりのため、冬の伝統を楽しむ会として「アイスキャンドル祭り」が始まりました。そして、第15回という記念すべき節目を迎えた今年は、もう一度原点に返ってローソクの灯りだけで町を照らそう、という思いのもとに開催されました。キャンドルが灯る宿場道はすべての街灯を消し、民家からも明かりが漏れないように工夫されていました。
奈良井駅前から鎮神社までの道のりを氷や雪で作られたおよそ2,000個のキャンドルだけで街並みを照らします。暗い街道を両脇のキャンドルの灯りが2本の線のように長く先へと続いていく様は、とても幻想的で、どこか懐かしく温かな気持ちになります。

冬のイベント「アイスキャンドル祭り」

祭りは、点灯式から始まります。奈良井駅前の広場には、二百地蔵をかたどったキャンドルが数段の列を成して並んでいます。地域住民や子供たちによって燈が灯ると、炎が揺れて影ができ、本物のお地蔵さまのようです。
続いて、光の行進隊が出発します。ランタンを持った子供たちが、街並みをぬけて鎮神社へと向かいます。以前はソリに氷を載せて曳いたようですが、5年ほど前からランタンに火を灯すようになったそうです。このランタンは、ペットボトルを使って子供たちが制作したもので、地球にやさしいものづくり、地域づくりを意識して楽しもうという思いから始まったものです。

そして、メイン会場となる奈良井公民館前では、温かい豚汁や、地酒、ホットワイン、無添加ジュースがふるまわれました。地元の方の愛情がたっぷり入った豚汁は、冷えた体を温めてくれます。用意された500食は、あっという間に完食となりました。
そのメイン会場前の通りを飾ったのが、楢川中学校の生徒が制作した五線譜のキャンドルです。今回初参加の中学生が、15回を記念して「絆と一体感」というテーマをもとに、旧奈良井村の村歌を五線譜に置き換えてデザインしました。原点に返ってみんなでもう一度盛り上げようという思いが込められています。見事に表現された五線譜の灯りに多くの方が足を止めて見入っていました。子供たちの活動にも、地域のつながりや、町を大切にしていこうという思いが感じ取れます。

最後は、年男年女による豆まきと、打ち上げ花火。メイン会場は、多くの家族連れや地域の方々で、足の踏み場もないほど盛り上がりました。
今年は暖冬で、前日は雨降り。アイスキャンドル作りも大変苦労され、開催も心配されたようですが、当日は晴れて寒さも戻り、例年とはまた違った趣の素敵なアイスキャンドル祭りとなりました。キャンドルだけの灯りが映し出す幻想的な町並みに、多くの方が酔いしれたことと思います。
この祭りを通して、奈良井宿の方の温かさや、おもてなしの心に触れることができました。
日本の宝、奈良井宿を守って行こう、という地域づくりにかける思いが伝わってくる素敵なお祭りでした。
(取材・編集:田村)

この記事は平成24年度協働のまちづくり提案公募助成金により取材しています。
光の行進隊_ランタンを持つ子供たち キャンドルの道 五線譜 わき道を飾るキャンドルの灯

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