しおじり給食物語~楢川中学校編~

2012年12月30日

ランチルーム

しおじり給食物語~楢川中学校編~

伝統を伝える漆の給食食器

楢川中玄関
宿場町の面影を今に伝える贄川、平沢、奈良井の3つの地域の生徒たちが通う、楢川中学校を訪ねました。
切妻屋根(きりづまやね)に格子をデザインした古民家を思わせる立派な玄関を入ると、歴代卒業制作や地元からの寄贈品など、いくつもの美しい漆工芸品が飾られています。
家が漆器に携わる生徒も多く、漆器祭ではお茶壺道中に参加、広報活動をするなど、みなが漆器を身近に感じる環境です。
地元漆器による給食は、地場産業に誇りを持ってもらおうと、小学校から1年半遅れて平成13年6月に始まりました。
漆器は扱いが難しいイメージがありますが意外に丈夫で、はげや木地の割れさえ補修、塗り直ししてずっと使えるそうです。
 
校舎は、急な坂を2回折り返した見晴らしの良い高台にあります。
全校生徒55名と先生方が一堂に食事をするランチルームには、大きなガラス窓からさんさんと陽が差し込んでいました。
坂の下にある木曽楢川小学校内の給食センターから、毎日できたての給食が届きます。
12月19日は中学3年生の希望献立でした。
 ・ごはん(麦入り)  ・鶏肉の唐揚げ
 ・ポテトサラダ    ・白菜スープ   ・牛乳

市内に広がった漆のお箸

センターから食器と食缶、炊飯器の入ったコンテナが届きました。テーブルにお盆を並べ、全員で流れるように配膳していきます。
コンテナと一緒に毎日、センター栄養士からの通信「いただきまーす」と感想用紙が入ったファイルが届きます。
健康委員会の人が読み上げる、献立と栄養士からのメッセージを聞いてから、元気に「いただきます!」食後には委員が感想を書いて戻します。
その上、毎週木曜日には直接来校し給食を共にされ、皆の様子を見ていかれるというきめの細かさです。
 
今年度から、市内のすべての小中学校で使うことになった漆のお箸ですが、現在の楢川中学校の2年生が小学6年生の時に、塩尻子ども議会で「市内の小中学校みんなに漆のお箸を!」と提案したものだそうです。「実現するなんて驚きました。」と話してくれたのは、その時代表で発表した宮原翔君です。
クラスで考えた提案が実を結ぶなんて、貴重な体験でしたね!
楢川中学校では10月から使っていますが、初日には「きれい!高級そう!」と口々に声があがったそうです。
 
そして「ごちそうさま」にも特色があります。「黙想!」の声で静かに手を合わせて5秒間、「ご馳走様でした!」そのまま5秒、感謝の気持ちを胸に心を静める10秒間です。
伝統ある生徒会活動としてずっと続けられているそうです。
皆が退出した後、今日の配膳をした給食当番が、学年ごとに担任の先生の立ち合いで反省会をします。ほかにも掃除などの後にも点検と反省会をするそうで、節目ごとに立ち止まり振り返る、黙想といい素敵な伝統だと思いました。
(取材・編集:小島)
      
この記事は平成24年度協働のまちづくり提案公募補助金により取材しています。
あったかごはん漆の食器とお箸静かに黙想

関連した記事